2023年の振り返りと2024年にむけて
センター長の藤田です。早いもので今年もゆざわ-Bizの1年が終わりました。センターにとって3年間の事業性評価を終え、新たな3年の一歩を踏み出した今年は、「徹底した伴走支援」と「成果の見える化」が目標で、個人的にはこの目標に沿った実績と形は残せたと思っています。
ゆざわ-Bizのように「ビズモデル」という支援手法に基づく「ビズモデル型支援拠点」と呼ばれる自治体が設置する産業支援モデルで、「全国Bizネットワーク」に加盟する拠点は全国で北は北海道釧路市から南は宮崎県日向市まで現在17箇所あります。その中で、設置している自治体(および経済圏)規模としては人口4万人の湯沢市は最小クラスの規模になります。
人口規模が小さいため、必然的に市内の事業者数も少ない湯沢市ですが、支援する私としては、他の全国のビズにも引けを取らない事業者の皆さんの実績と、ビズとしての支援のクオリティーを発揮できたと感じていますし、そうした評価もいただいています。
具体的な支援事例の詳細は、年明けに湯沢市から正式に公表することにしますが、稲庭うどん小川さんの事例(うどんの切れ端の再利用やアップサイクル商品の事例)や佐藤縫製さんのキッチンカー事業の例など、支援の事例として一部をホームページの「相談事例」のコーナーに記載してアップしておきました。どんな支援をしているのか・・・とビズの支援がどんなものか気になる方々は御覧ください。
2023年、丸4年を経たビズですが、今後も「伴走支援」はもちろん、事業者の方々や地域に対してどのような支援ができるのかを、ブレずに絶えず考え、突き詰めながら活動をしていこうと思っています。
「伴走支援」という単語はよく誤解されがちで、事業者の方々が行う活動を逐一、私達支援側が手を動かしながら全て行うような「介助支援」を指すものではありません。私達支援側も人数が限られているのはもちろん、事業をするのは私達自身ではありません。事業者の方々が事業を営んでいく際に、逐一状況を見ながら、その時点で何のサポートが必要で、何を提供していけばいいのかを、冷静に、バランス感覚を持ってサポートするのが伴走支援です。そのために、普段から情報に敏感で、絶えず高いアンテナをはっておく必要があります。
世の中全体を見渡すと、残念ながら、「公的産業支援機関」と呼ばれる部類の支援組織のレベルはまだまだ低いと言われています。ゆざわ-Bizに来るまでは公的産業支援機関とは無縁だった私ですが、この世界に来てみて、中には私から見ても言葉は悪いですが、「箱だけ立派、見てくれだけ立派、予算だけ立派な産業支援機関」もあります。公的な産業支援は税金事業であるからこそ、少しでも手を抜くと「ぬるま湯につかる」かのごとくこうしたところに落ちていくリスクはあります。
「ビズモデル型支援拠点」自体がこうした「ぬるま湯」への挑戦であり、私はもちろんですが、「支援の質」を日々最大化するために、ITアドバイザーの飛塚さん、笠松さん、そしてビズを運営する上では非常に重要なバックオフィスを担当する事務の高橋さん、また、ビズの事業を市の事業として円滑に運営ができるよう活動している湯沢市産業振興部商工課では、みな「徹底した伴走支援」と「成果の見える化」にこだわって日々取り組んでいて、一切の妥協も許容していません。
私たち支援者側も自戒の念をもちつつ、2024年の5年目に突入する来年以降も絶えず目線を高く保ちつつ、支援に取り組んでいこうと思っています。
最後になりますが、事業者の皆様、2023年もありがとうございました。来る2024年、事業者の皆様にとって良い年でありますように。支援する我々としても、これまでと変わらず最大の力が発揮できるよう、全力で事業支援ができるよう、しばし年末年始に英気を養って2024年を迎えようと思います。
それでは皆様、良いお年を!