ターゲットを絞ってみる(コラム)
ビズに来るご相談者さんによく、「ターゲットを絞ってみましょうか」とアドバイスします。
なぜでしょう。資本力、人的リソースに豊富な大企業は、市場調査のもと圧倒的多数のマーケットに商品を投入していくケースはよくあります。ただし、「ひと・もの・かね」に制限がある中小事業者はこうしたマーケットで大企業の商品と戦っていくのは、ほぼ不可能だと私は考えています。つまり・・・こうした商品開発とは別の手法でものやサービスを売り出していく必要があるんですね。
あとは、消費者が想像しやすいシチュエーションをつくりだすこと。多くの商品が並んでいた時、キャッチコピーや商品名にそのターゲットにうったえかけるものがあるとき、消費者は「こういう使い方あるんだ」とか「これだったら買ってみよう」と手にとります。
もちろん、大企業でも「想像しやすいシチュエーションを作りだすこと」やターゲットを絞るということは、日常的にやっています。いわば、普遍的なトレンドではあります。
このターゲットを絞るケース、「人」にも当てはまるし、「使用するシーン」にも当てはまります。例えばだいぶ昔ですが、「卵かけご飯」が流行り始めた際に出たのが「卵かけご飯専用」の醤油。卵かけご飯が好きな層やいつも食べている人に、はまった商品です。
年末の私の「散歩」で見つけたのは・・・。
これは買ってしまいました。
のど飴って実は、私の場合こだわりはなく、正直これまで「どれでもいいかな」と思っていました。が、私の場合、皆さんご承知のように「よく話す人」にあてはまります。そして「しゃべる」ことが仕事でもあります。そんな「よく話す人」にとっては、のどだけでなく、「声」までケアしてくれるとなれば、自然と手が伸びてしまします。
商品の説明に書いているように、このシチュエーションだと、おそらく「営業職」の人なんかも手に取る可能性はあるでしょうし、声を出す本職の人も「買ってみようかな」と思うかもしれません。
また、多様化する消費者のニーズに合わせて、商品をとことん細分化してしまったなんていう例もあります。
ストッキング。これ、勿論、色もあるけど、「美脚」や「締め付け過ぎない」といったほかの視点からもいろいろな商品があります。
それを極端なまでに細分化した例はこちらでしょうか
使用用途からフィット感、見た目まで事細かに細分化し、多様性に対応できる
中小事業者で行う場合は、こうした需要があったとしても、こうしたラインナップをそろえることはほぼ不可能です。ただし、こうしたものの見方をすることで、この中の特定のものに絞って、そのマーケットをニッチにせめて競合がいないなかで、需要を獲得するというのは、非常に効果的です。