すごく大事なITのお話(コラム)
最近、コラムをアップしていませんでしたので、久々に筆をとりました。
今回は、7月8日から飛塚嗣公・ITアドバイザーが毎週水曜日に常駐することになるので、それを記念して(?)「IT」がテーマです。
ゆざわ-Bizは相談開始から半年が経過しました。その間、相談者の方々からもIT系の相談がある程度あり、私が可能な限り対応していました。もともとSNSを使った発信は前職などでも頻繁にやっていた経験はあり、人よりはおそらく詳しく、また仕事で使ったうえで、その効果の是非はある程度判断できるとは思っています。
しかし、もちろん私自身はITは本職ではないため、「専門家のITアドバイザーがいれば、ビズが提供する相談のクオリティーはもっと上がるのだろうな」と思っていました。
そのような状況だったため、ITアドバイザーを早めに置いたほうがいいとは思っていた半面、実は「特に焦っておく必要はない」と思っていたのも事実です。
私としては、どちらかというと、後者の感覚のほうを重視していました。ともすれば、他の支援機関からアドバイザーや専門家をお借りするなど、そうした選択肢もありましたが、特にそういうことはしませんでした。理由は、そうしたことをしても本質的な解決にならない、つまり端的にいうと「ITだけでは何の解決にもならないから」です。
「『ITだけでは何の解決もならない』とは、ITアドバイザーを配置しておいて、矛盾している」と思われるかもしれませんが、これは事実です。事実な上に、一番重要なことでもあるため、今日はこれをテーマにコラムを書いているわけです。
なぜなら、売上を上げていくにはまず、「差別化」と「売れるもの」が必要です。ここをしっかりしていかないと、正直な話、いくらネット発信をしても売れないと思っていますし、仮に売れたとしても、長続きはしない一過性のものだと思います。
また、「ターゲット」を明確にしたうえで、「何で発信していくか」をネット以外の選択肢も含めて正確に判断していくことが非常に大事です。
実は多いのが、「IT神話」や「SNS至上主義」です。私はこれに関しては否定的です。上記で書いたように、モノを売っていくなかで重要なのは「ターゲットを明確にする(絞る)」ことと「差別化」を行うことです。
この2点ができた出来た結果、「自分が発信したい情報(=差別化)を、その相手(=明確にしたターゲット)の手元に対して確実に届けること」が行わなければならないことになります。この確実に情報を届ける際に、「一番効果的な手法・手段」を模索するのですが、その中の一つにITという発信手段があります。
もちろんほかには、ダイレクトメールがあり、ポスティングがあり、置きチラシがあり、電話での営業があるわけで、あくまでITによる発信はそのうちの一つなのです。
例えば、ごくごく当たり前の話ですが、ターゲットがSNSの利用率がかなり低い70歳以上の比較的高齢な方が多い商品やサービス。そしてある程度「視覚」と「文字での説明」双方が必要なものに関しては、正解は「チラシのポスティング」というアナログな手法かもしれません。
もちろん、ITは発信すること自体が無料のツールであるならば、「全く発信しないよりはしたほうがいい」という性質のものであるのも事実です。しかし、ITでの発信にどの程度比重を置くかということは必ず議論すべき話題です。
中小事業者は、商品やサービスをプロモーションする際、限られた人数と時間で行わなければならず、「何に比重を置いて一番効率的に行うか」という優先順位をつけるのは非常に大事です。
最初に書いたように、私が安易にITアドバイザーを焦っておかなかった理由は、ここまで書いたことにあります。こうした価値観を私と同じベクトルで感じてもらい、それをアドバイスという形で実行し、今の相談のクオリティーをさらに上げていってくれるアドバイザーでなければ、アドバイザーを置く意味がなかったためです(もしかしたら、逆効果になってしまう可能性もあります)。
その意味で、今回ITアドバイザーに就任していただいた飛塚アドバイザーは、私の中では「満額の回答」で、飛塚さん以外の選択肢は私にはありませんでした。
そのぐらい、ビズのモデルやビズがやろうとすることを理解していて、今ビズが進めている方向性にマッチしています。
さてさて、このコラムを通して、結局何が言いたいかというと・・・・。
ビズでは初回相談時には、仮にITがテーマで来られても、残念ながら一回目からITの相談を入れることはありません。まず私がお話を伺います。ITとはそれるかもしれませんが、どのような事業をやっていて、どの程度事業に歴史があって、事業者のご本人のキャラクターや経歴などもくまなく聞かせていただきます。
ちょっと「ウザい」と思われるかもしれませんが、そこはご勘弁。こうした1時間であれこれお話をするのが、差別化やターゲットを絞ったりするヒントになったりします。
こうした初回の相談を経て、最初に行うことが、IT発信であるほうがいい(優先順位として高い)のであれば、ITのサポートという方向で進めますし、もしかしたらそれよりも優先順位が高いタスクがありそうであれば、そちらを私と一緒に優先的に進めることになるかもしれません。
重要なのは、今の商品やサービスをもっと魅力的なものにすること。そして、その情報を的確に、自分が設定したターゲットに届けること。
この方向性や順序さえ間違わなければ、ITという武器は最強のものになりえますし、飛塚アドバイザーは、その最強の武器を皆さんに伝授する力強い味方になると私は信じています。