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もしかしたら関係人口をも増やすかもしれない「ふるさとエコでんき」。

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センター長の藤田です。本日はゆざわ-Bizの相談から生まれた新サービスのご紹介です。ゆざわ-Bizではモノづくりにかかる製品や、飲食店のメニューまで色々なジャンルの新商品であったり新サービス誕生につながるアドバイスをさせていただいていますが、そのジャンルは「電気の売り方」にも及びます―—というお話です。

ゆざわ-Bizによく相談にいらっしゃる湯沢市の新電力会社「ローカルでんき」さんが新サービス「ふるさとエコでんき」というサービスをリリースし、東北ブロック紙・河北新報さんの社会面で大きく取り上げられるなど反響がありました。

このサービス、秋田県の水力発電所から供給される「秋田のエコな電気(再生可能エネルギー)」を東京電力管内の首都圏にあるお宅や事業所に供給してしまおうという、少しトリッキー(?)なサービスです。

同社では、昨年に電力の供給元を県水力に切り替えて以降、環境に優しい再生可能エネルギーを地元の人たちに使ってもらうという電力の地産地消化を進めてきました。このプロモーションをする中で、何かもっといいPR方法や電気の売り方はないかということをテーマにゆざわ-Bizでも毎回議論をしていました。

そのなかで一つ、私が思ったのは、電力の地産地消化を進めるうえで、なかなか「地元のものを使う」だったり「地産地消」っていうテーマが地元に住んでいる人には伝わりづらいという点がありました。

「秋田」の「きれいな水」でつくった「エコな電気」——。こうした価値観というのは、いったい誰が一番感じてくれるのかなと考えた際に思いついたのが、「案外地元の人よりも、県内にゆかりを持つ人たちのほうが価値を感じてくれるのではないか」という発想でした。

地元の電力会社から供給される秋田のエコな電気を首都圏でも使えるというこの素敵な響きは、県外の人にこそ響くのではないかと。例えば、「秋田の旬な食材をそろえています!」という飲食店が「うちはお店を営業するための電気も秋田県産を使ってます!」ってことを言っていたらそれもすごい素敵な気がします。(しかも、通常の東京電力との契約よりも電気代も安いとのことです)

そんな想いも巡らせながら作りこんだ今回のサービス、例えば、ご子息を進学や就職で首都圏に送り出す親御さんの家庭が、ご子息の住む家の電気料金を地元の金融機関からの引き落としで「仕送り代わりに支払う」ということもできます。

いわば県外へ行った人たちにしてみると、「ふるさと納税」に近い感覚で契約できるため、契約者に「返礼品」として地元のものを贈るというオプションも今回のサービスにつけました。より「地域とのつながり」を色濃くする仕掛けをつくり、名前もふるさと納税に似せて「ふるさとエコでんき」という名前にしました。

離れた場所でも「ふるさとの電気を使う―」。ふるさととのつながりは今流行りの「関係人口」にカウントされます。もしかしたら、こうした取り組みが少しずつ浸透するにつれ、秋田県出身者の人からの口コミで、これまで全く秋田県と関係なかった首都圏に住む人たちが、今回のような意外に簡単に契約できる「自宅や事業所の電気を通して」秋田の関係人口にもなれてしまったりするかもしれません。電気の契約の新しい形がゆざわ-Bizの相談から生まれたと感じています。

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