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ゆざわ-Bizの支援とは?(1)

センター長日記

センター長の藤田です。本日から2日間、防火管理講習を受講するため、センターを不在にします。ITアドバイザーの飛塚さんはいつも通り、水曜日に相談対応をしますので、ご安心ください。

先日の新聞でも報じられた通り、先週12日、センター長としての私に対する市の業績評価会が開かれ、無事(?)来年度の契約も更新する予定となりました。業績評価会には佐藤市長のほか、外部の助言者として、ビズモデルの創始者である中小企業支援家・小出宗昭さんにも参加していただき、この1年間の私の仕事を評価していただきました。全国に展開するビズモデルの中でも高い評価をいただき、今後もさらなる質の向上を目指して頑張りたいと思っています。

さて、ちょうど私が不在となるこの2日間で、今年はどのような視点から事業者へのサポートを行い、何を目標としていたのか、そしてどのような支援事例があったのかというのを、2回に分けてコラムでお話ししようかと思います。事業者さんにアイディアを出す際、それが「なぜか」ということはお話ししている一方で、ビズモデルの支援の方向性までは説明する機会がないため、改めてこのコラムの場でお伝えしようと思います。

まず言えるのが、ゆざわ-Bizでの事業者さんに対するアイディア出しに関しては、各地で実績を出している「ビズモデル」の手法に忠実な支援をしているということです。たまーに、「突拍子もない?」「ミーハー??」なアイディアだと思われることもあるかもしれません。しかし、全く突拍子もないことはなく、ベースになっているものがあります。それは、事業者さんそれぞれの「強み」「オリジナリティ」を発見すること。そして、その「強み」に光を当てる新製品や、新サービスを作っているという点。そして最後に、「ニッチでもいいので売り切るマーケットがあるかどうか」の判断です。

こうしたプロセスを踏むには、いくつか重要な点があると考えており、それを意識した支援をしています。それは、①タイミングを逃さないこと②売り方を変えてみること③トレンドを意識して視点を変えること・・・などです。まだ他にもポイントがあるのですが、今回は特にこの3点について説明しながら、どんな支援をしていたかをご紹介します。そのうち、ゆざわ-Bizのサポート事例にもアップしようと思っています。

①タイミングを逃さないこと

商品には必ず「売れるタイミング」があると思います。バレンタインデー向けのチョコレートが8月にも売れるかと言うと、そうではありませんし、ハロウィングッズは3月には売れません。毎年やってくるこうした「暦もの」も大事ですし、瞬発的にやってくる行事ものや、その時々の出来事もターゲットになります。行事や出来事の「賞味期限」は短く、長くても数か月、短ければ数週間から数日です。そのため、もたもたしていると商品を出しても「売れない」ことがあるので、スピード勝負です。例えば去年は「菅さんグッズ」、そして今年は「オリンピック」でした。

オリンピックには「大会ブランド保護基準」というものがあり、ロゴの直接使用や、用語の使用についても厳格に使用基準が定められています。こうしたルールを確認しながら、事業者のかたがたに商品を提案しました。その一つが、そう、わかささんの「応援五色まんじゅう」です。

②売り方を変えてみること

これも重要だと思っています。これまで売ってきたものの売り方やターゲットを変えることで、売上がUPしたりします。今年における代表的な例としては、フォラックス教育さんの「身近にSDGsを体験・水質検査の自由研究キット」です。

これ、もともとは、専門事業者や農作業従事者向けに販売されていた水質検査キットでした。フォラックス教育さんが全く別件でIT相談に来られ、そこに私がたまたま加わった時、販売品をWEBページで見ていたところ、この業者向けの水質検査キットに目が留まりました。「あれ、これは小学生の自由研究課題の材料として売れるのではないか」と考え、提案させていただきました。お子さんがいる人はよく分かると思うのですが、子供の夏休みの自由研究課題には苦労します。夏休み前にグッズを何個か買いだめしておくケースもあります。水質検査は理科的な要素と、自然環境を大事にするという社会的な要素の双方を持ち合わせていて、まさに自由研究課題として最高です。相談後に調べてみると、需要はありそうなのに、子供向けの「水質検査キット」は意外にもあまり市場に出ていません。売れると確信していたので、元からあった材料をベースに、フォラックス教育さんにさっそく商品化してもらいました。そして自社のショップモールサイトで販売してもらったところ、夏休みシーズン前というタイミングもあって、売れ行きは好調でした。

③トレンドを意識して視点を変えること

世の中のトレンドを意識し、そのマーケットをも意識することは、企業支援をするうで非常に大事だと感じています。今の世の中で言えば、昨年から続く「コロナ禍」と、近年露出が非常に多い「SDGs」、そして「サステナブル」がキーワードです。この点で支援例として代表的だったのは、阿部始漆器店さんの「こけしのお箸」です。

ご存じの方も多いかもしれませんが、阿部始漆器店さんの店主・阿部均さんは有名なこけし工人のお孫さんに当たり、昔からこけしを集めていて、「こけし店」として販売しています。全国にいらっしゃる、こけしをこよなく愛する「こけしファン」「こけし女子」の方々からこよなく愛されるお店です。こうしたこけしファンの人たちをターゲットに新たな商品をと思い、昨年は「こけしの帽子」や「こけし台」をリリースしました。新商品開発に意欲的な阿部さんから「今年も何かつくりたい」とのお話があり、「こけしのお箸」を提案しました。

この提案にあたっては、先ほど挙げた「コロナ禍」と「サステナブル」の2つのキーワードがありました。まずはサステナブル。近年、消費者も環境に配慮するようになり、使い捨てのものを避ける傾向にあるといいます。「マイ箸」を持ち歩く人も増えてきているそうです。そして、このマイ箸ブームを加速させたのがコロナ禍でした。コロナ感染防止の観点から、外食の際、自分だけが使うマイ箸を持ち歩く人が多いそうです。ここに、こけしファンの特性を組み合わせました。こけしファンは外出する際、好きな工人の作品を持ち歩く、いや、ファンの方の言葉を借りると「一緒にお出かけする」のだそう。そこで、マイ箸にこけしをかたどって絵付けをすれば「いつも一緒にお出かけできて、しかも箸という機能性もついてくる」ので、ぴったりだと思いました。この商品、阿部さんが発売するとすぐに問い合わせがあり、即受注につながりました。

そんなこんなで、日頃私が何を意識して支援をしているか、そしてどのような支援事例があるかをご説明してきましたが、この3つ、いずれも元からあった技術や材料を生かして商品化しているため、リリースするまでほとんど「お金がかかっていない」点も重要です。よくありがちなのが、多額の「設備投資」を行うような大がかりな新商品開発です。我々ゆざわ-Bizは、こうした「お金のかかる商品開発」は絶対に提案しません。事業者さんが元々持っている技術、ノウハウ、材料、商品を利用し、そこから「売れるもの」を生み出すのが、ビズモデルの真骨頂だと思っています。

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