モノを売るにはパステル系?(コラム)
前回は商品の「大きさ」に焦点を当てましたが、今回はパッケージの色。
私もこの現象が何年前から起こっているのかは正確にわかりませんが、お土産品や一般商品では最近、「色」のトレンドが確実にあるように思えます。
それはパステルカラー。
勿論、お菓子などでもチョコレートや洋菓子なんかは昔からパステルカラーの包装をまとった商品はそこそこ見かけていました。
ただし、ここ最近は包装にパステルカラーを採用した商品が非常に多くなっていると感じます。
羽田空港のお土産コーナーを歩いているときにそれは顕著に感じました。
おせんべいです。もともとこの会社のおせんべいは、昔手土産に購入した経験があるのですが、当時はこんなに女子力の高いパッケージではありませんでした。
そう、この「パステルカラー化」、これまで「女性があまり買わなかったもの」「おっさんのもの」「ちょっと高齢者向けのもの」として認知されていたお菓子や商品こそ、進んでいるんです。
商品の開発側として、パッケージを少しでもおしゃれで柔らかく「女子力高めな」パッケージにすることで、これまでアプローチしてこなかった層にアプローチをするという戦略だと思います。
すなわち・・・、裏返しに考えると「これまで購入していた層」が買わなくなってきているという可能性もあります。
厳密にパステルカラーではないですが、柿の種も味が豊富になったのはもちろん、パッケージが女性でも手を伸ばしそうな「おしゃれ」なものになっています。
これは「かりんとう」。こうしたお菓子だけでなく・・・・
お米もですね。今回のテーマの「パステル化」と単身世帯を意識した、前回のコラムで登場した「ダウンサイジング化」の双方の要素を含んでいます。
商品は、そのものの質や味はもちろん大事ですが、それと同等なぐらい重要なのが「そもそも商品を手にとってくれるか」という第一印象です。
これまで女性が手に取るシーンがあまりなかったものが、パッケージを「可愛く」柔らかにすることで、新たな市場を開拓していく。この「パステルカラー化」も一つのトレンドなのかなと思います。