「こけし」が誕生したのは、江戸時代後期の東北の温泉地です。ろくろを使ってお椀などを削り出す木地職人が、余った材料を利用して、子供のおもちゃとして「こけし」を作ったのが始まりとされています。全国的には宮城県の鳴子系こけしが有名ですが、湯沢市の木地山系こけしも、鳴子系に負けず劣らず全国に相当数のファンがいるといわれています。
ゆざわ-Bizで支援している「阿部始漆器店」は、以前のブログでもご紹介したように、店内に千体のこけしがところ狭しと並ぶこけしファン垂涎のお店として、日々成長しています。同店の強みは、こけし工人(こけし作家)と一緒に、こけしファンに対して絶えず新たな伝統工芸の形を提供している点です。同店が初めてゆざわ-Bizに訪れた約1年半前から、「こけしの帽子」や「こけしのお箸」など、漆塗りの技術などを使い新たな「こけしマーケット」の開拓をしてきました。今回は、ご紹介しきれていないその作品(商品)の数々をお見せします。
人気こけし工人が絵付けした「お皿」です。
来年の干支「虎」に合わせて人気工人と一緒に作った「羽子板」です。これもお料理を並べてお皿として使います。
そしてさらには、缶バッジ。
これらの商品、それ自体を販売してお店の売上につなげるというのももちろん目的ですが、こけしファンの人たちに絶えず「注目されるお店でありつづけるため」でもあります。この1年半にわたり、工人と一緒に新たなこけしの世界を創り上げてきたかいもあり、このコロナ禍で店に足を運ぶ人が少なくなっても、今ではSNSなどを通じて毎日のように問い合わせや購入希望の連絡が届いています。
コロナが完全に終息すれば、これまで「来たくても来られなかった」全国にいるたくさんのお客さんが、お店に訪れることでしょう。