全国に広がる「ビズのネットワーク」
以前、ブログのコラムで、東北・北海道にあるBizのセンター長同士の連携ネットワークが発足したとの話題を書きました。2020年11月、ビズモデルを創始した中小企業支援家の小出宗昭さんの呼びかけなどにより、大阪府岸和田市・大阪府大東市・京都府福知山市の各Bizと、奈良県広陵町・大和高田市が共同運営するBizが「近畿Bizネットワーク」を発足させたのがBizの連携ネットワークの皮切りでした。その後、中国・四国地方や、ゆざわ-Bizのある東北・北海道地方にも広がり、今年12月には埼玉県狭山市、千葉県木更津市、東京都国立市による関東Bizネットワークが結ばれました。
これまで、Bizのセンター長同士のゆるやかなつながりはありましたが、こうした正式な横のつながりが発足したことで、他のBizへの知恵やアイディアの提供がさらにしやすくなりました。各自治体の独立した予算により運営されている公的産業支援機関が横断的に連携するケースは、これまでほとんどありませんでした。今回の動きは、「お金をかけずに、知恵とアイディアで流れを変える」という共通するポリシーがあったからこそ実現したものだといえます。近年のこの全国的なネットワーク構築は、日経新聞社が編集する地方創生・地域経営の専門誌「日経グローカル」でも記事として大きく取り上げられました。
前のコラムでも書いたように、各Bizのセンター長や副センター長は、私と同じく、公募による選考面接を経て着任しています。有名ブランドの日本法人の元社長もいれば、大手企業の元役職クラスの方々など、その経歴や経験、知識、強い部分はみなそれぞれです。せっかくこうした経験豊富な人たちが各地に散らばっているのだから、横の連携を持ち、皆でノウハウや知見を共有しながら事業者の相談に対応することで、知恵の影響の質を上げていこうというのがBizネットワークの狙いです。
実はすでに、東北・北海道の連携ネットワークから誕生したサービスがあります。私が現在、山形市売上増進支援センター(Y-biz)のスペシャルアドバイザーとして相談に対応させていただいている、オーダーメイドのジュエリーデザインや製作、ジュエリーリフォームなどを手掛ける「アトリエジェムカフェ」さんによる新サービスです。ジェムカフェさんが11月22日の「いい夫婦の日」に開始した「プロポーズリング for LGBT」は、読売新聞や地元の山形新聞に取り上げられたほか、ヤフーニュース等のwebメディアにも転載され、その後は山形の地元テレビ局・さくらんぼテレビでも紹介されるなど、注目を集めています。(詳細は、Y-bizのfacebookで紹介しています)
この新サービスの誕生にあたっては、最初に私がニーズのあるコンセプトを提案させていただき、東北・北海道のネットワークに加盟している釧路市ビジネスサポートセンター(k-Biz)の田辺副センター長につなぎ、具体的なサービス内容のブラッシュアップをしていきました。
こうした取り組みはますます加速すると私たちは確信していますし、全国のBizの「強み」を活かすことにより、全国の事業者の方々に今後も質の高いご提案ができるとも確信しています。