相談事例

阿部始漆器店【視点を変えて商品を販売する】

阿部始漆器店(阿部始こけし店) 様
これまで当たり前に売り続けてきたものを、視点を変えて売ってみると、消費者から注目を集めることもあります。創業約70年の阿部始漆器店の店主・阿部均さんは、漆器店の店舗経営をする一方、有名なこけし工人のお孫さんということもあり、幼少期からこけしを集めるのが趣味で、店内にはこれまで集めた約1000体のこけしが飾られています。北海道や東京など遠方からも「ファン」がわざわざ買いに来る「こけし」を軸にした漆器の商品開発をすることで、同店は多くの注目を集めました。

抱えていた悩み・課題
ゆざわ-Bizへの相談のきっかけ

阿部始漆器店【視点を変えて商品を販売する】
阿部始漆器店さんは創業約70年。店主の阿部均さんは創業3代目にあたります。ゆざわ-Bizでお話になられたのは「最近漆器が全く売れない」という悩み。お話を伺ってみると、県外などで伝統品を販売する「行商」が各地で活躍していたころは漆器の販売も好調だったそうですが、近年は行商もおらず、阿部さんも高齢になったことから、県外への積極的な販売活動もできていません。おりしも相談に来られたのは新型コロナウイルスの影響が本格化し、催事販売なども自粛が相次いでいた時。なんとかお店の売上げを伸ばすことが目標でした。

ゆざわ-Bizからの提案

阿部始漆器店【視点を変えて商品を販売する】
阿部さんとお話して最初にご質問したのは、「漆器が全く売れずに、それでも事業継続できているのはなぜですか?」という素朴な疑問でした。伺うと、阿部さんは有名なこけし工人のお孫さんにあたり、幼少期からこけしに囲まれた生活をしていたことから、古くからこけしを収集する趣味があり、「こけしコレクター」として有名でした。お店には約3000体のこけしがあり、そのうち1000体は常時お店に並べているそうです。近年は、このこけしを販売していて、この地で作られる「木地山こけし」を求めて全国各地からお客さんが阿部さんのお店に来るということです。
阿部さんとお話しているうち、ご本人も漆器を軸にお店を今後展開していくというより、こけしファンに愛される店へと舵を切っていきたいとのことでした。全国にはこけしをこよなく愛する「こけ女」と呼ばれる女性ファンが一定層いて、こうした消費者に情報を発信していくべく、これまで手をつけていなかったホームページの作成のお手伝いなどをゆざわ-Bizではじめました。
それと同時にゆざわ-Bizでご提案したのが、漆器で作った「こけしグッズ」です。こけしが好きなコアなファンは多いものの、意外にないのがこけしを飾る台など、こけしに関連した商品です。ゆざわ-Bizとの相談で、漆器を使った「こけしを飾る台」をまず試作しました。次に目をつけたのが、「こけしが身につけるアクセサリー」です。こけしファンの女性は、「マイこけし」を家から連れ出して、全国を一緒に旅行したりしています。旅先でこけしを写真に収めてSNSでアップしたり、こけしとの時間を楽しんでいて、「お気に入りのこけしが身につけるアクセサリー」は絶対市場として成立すると考え、試作として提案をさせていただきました。

提案後の成果

阿部始漆器店【視点を変えて商品を販売する】
ゆざわ-Bizの提案に、コレクターとして何よりもこけしのことを知ってらっしゃる阿部さんも納得し、早速こけし台とこけしの帽子のサンプルを作ってきてくださいました。ひとたびやると決めたら行動が早いのが阿部さんの最大の特長です。こけし台は、升形と台座の2種類。升形は、複数のこけしを持っている方向けにこけしが並べられるようにし、こけしが転倒しないような構造にもしました。そしてこけしの帽子。阿部さんとお話すると、こけしの木地は雨に弱いそうで、水に強い漆器でできた帽子をかぶせてあげれば、雨の日でも旅先でこけしの写真を屋外で納めることができます。
こうした「こけしグッズ」はありそうでなかったものとして、秋田魁新報や河北新報に大きく取り上げられました。また、こけしコレクターとしての阿部さんの活動自体もスポットライトを浴びたことで、東京や北海道、仙台など全国から問い合わせが多く寄せられ、販売も好調でした。こけしグッズの販売を開始するタイミングで、ゆざわ-Bizで全面的にお手伝いさせていただいたホームページも完成し、全国に向けて情報発信をする準備が整い、今後は情報発信をしながら全国のこけしファンにこだわりのこけしグッズを届けていく予定です。
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